
今回はGEMFOREXに関して解説していきますが、GEMFOREX独自の税金計算方法・申告方法があるわけではありません。
FXの税金算出方法については、「国内FXか?海外FXか?」の違いしかありません。
したがって、例えば同じ海外FXブローカーの「XM」と「GEMFOREX」の税金関連のルールは全て一緒です。
ただし、「税金の算出のために必要になる情報の引き出し方」はブローカーごとに微妙に異なる場合があります。
そのため本記事ではGEMFOREXに限定して解説していく……というスタンスを取ります。
Contents
そもそもGEMFOREXで稼いでいても税金が発生しない場合がある
GEMFOREXでトレードして利益が出たからといって、全ての人が税金を支払わなければならないわけではありません。
以下の場合には税金が発生しません。
本業が別にある人 | FXでの年間の利益が20万円未満 |
FX専業の人 | FXでの年間の利益が38万円未満 |
FXに限らず「副業の確定申告」をした事がある人であればピンとくるはずです。
大雑把に言えば、「それほど稼いでいないのであれば税金は発生しない」という事になりますね。
そして、「利益=FXでの実際の利益–経費」となっています。
必ず経費を計上しましょう。
GEMFOREXなどのFXトレードにおける「経費」とは?
- 取引に使うパソコンの購入代金
- FX関連の書籍の購入代金
- VPSサーバーの月額料金
- FXのセミナー参加費
- 取引仲間との学習会で発生した飲食代
- 娯楽用にFXとは関係なく買ったパソコン(FXに専念するなら欲しくなるかもしれません)
- プライベートでの飲食費用
- FXとは関係ない書籍の購入費用
率直に言って「どこまでを経費にするか」の定義に関しては曖昧な部分もあるのですが、「常識」と「良識」に従って判断してください。
やりすぎると「節税(税金を減らす)」ではなく、「脱税(税金から逃れる)」扱いされてもおかしくありません。
GEMFOREX(海外FX)の税金は「累進課税」
国内FXとGEMFOREX(海外FX)の課税率は以下のように決まっています。
国内FX | 一律約20パーセント |
海外FX | 5~45パーセント(利益が大きいほど、税金の比率が高くなる) |
したがってGEMFOREXでの税金を計算する場合は、「いくら稼いだか」で税率が変わります。
「国内FXと海外FXなら、どちらが税金が安いのか」という疑問を抱く方も多いと思いますがこれに関しては、「税率のルールが違うため、その人が何円稼いでいるかによる」という事になります。
- 最大レバレッジ1,000倍(国内FXは25倍まで)
- ボーナスが充実(口座開設だけで1~2万円など。国内FXのボーナスはあってないようなもの)
ですから、たとえ「国内FXのほうが税金が安くなるトレーダー」だったとしても、GEMFOREXを利用することをおすすめします。
※FXでよほど稼いでいるのであれば「節税のために国内FXを使う」という選択肢も出てきますが、とりあえずは考えなくていいと思います。
GEMFOREXでの税金の申告をするための書類とその準備方法
- 源泉徴収票(本業がない&源泉徴収票を取得していない、のであれば不要)
- 税額控除や所得控除に関する証明書
- 領収書(経費計上に使う)
- 年間取引報告書
- マイナンバーカード
このうち「年間取引報告書」はGEMFOREXを介して取得しましょう。
GEMFOREXから「年間取引報告書」を取得する手順
- GEMFOREXのマイページにアクセス
- MT4口座にログイン
- 「口座履歴」をクリック
- 「期間のカスタム設定」をクリック
- 1月1日~12月31日を指定(確定申告の対象期間)
- 右クリック→「レポートの保存」
これで「年間取引履歴レポート」を確認することができます。
レポートの最下部に「Closed Trade P/L」という箇所があります。
ここの数値が「指定期間の損益」であり、税金の申告のために必要な情報です。
国税庁のウェブサイトから税金の確定申告書作成
書類・必要情報等の準備ができたら、国税庁のウェブサイトから確定申告書作成を行いましょう。
手書きで作ったり、確定申告用ソフトを使ったりする方法もありますが、国税庁のサイトを使うのが一番楽だと思います。
GEMFOREXでの税金関連で気を付けるべきことは?
ここまでGEMFOREXでの税金の申告方法を紹介しました。
率直に言ってそこまで難しくはありません。
インターネットなどで情報を調べつつ進めていけば、誰でもこなせるはずです。
ですが、税金に関して気を付けるべきことがいくつかあるので紹介しておきます。
- 含み益(含み損)は税金の対象にならない
- ボーナスは税金の対象にならない
- とにかく脱税は厳禁です!
含み益(含み損)は税金の対象にならない
つまり「ポジションを持っているだけで、決済をしていない段階」であれば、そのポジションについては課税対象にならないということです。
「毎年1月1日~12月31日」が一つの単位となりますから、
例えば、
- 利益が多い年は、含み益があるポジションは年明けにクローズする
- 損失が多い年は、含み益があるポジションはその年のうちにクローズしておく
などとすると多少なりとも節税ができる可能性があります。
ただし、一概に「○○円の含み益(含み損)なら年内(年明け)にクローズすべき」などとは言えませんし、「税金の事ばかり考えて取引で失敗する」ようでは本末転倒ですから気をつけてくださいね。
ボーナスは税金の対象にならない
それからGEMFOREXなどでもらえる「ボーナス」も税金の対象になりません。
厳密に言うと、
直接出金できないボーナス | 税金の対象にならない |
直接出金できるボーナス | 税金の対象になる |
という事ですので覚えておきましょう。
ただ、GEMFOREXの場合は「直接出金できないボーナス(ボーナスを使って取引して、発生させた利益は出金できる)」しかありませんから、「ボーナスは課税対象にならない」と理解しておいて大丈夫です。
ですが、例えばXMの「お友達紹介ボーナス」は、ボーナス金額こそ少ないですが、「直接出金できるボーナス」ですので課税対象になります。
とにかく脱税は厳禁
GEMFOREXをはじめとする海外FXトレードに関しては、「海外だし税金を払わなくても明るみに出ることはないのでは?」と感じるかもしれません。
ですが、結論から言えばバレます。
GEMFOREXでの利益の出金方法は「銀行送金」しかありませんが、送金履歴がチェックされる可能性があります。
※XMなどの業者はオンラインウォレット等での出金にも対応していますが、こちらもバレます。どんな出金方法であってもバレます。
特に近年は国税庁の監視が厳格になっていると言われます。
それでも、「10円単位、100円単位の細かい計算はしない」という程度なら許されるとは思いますが、
「脱税」とみなされるレベルの行為をすると確実にペナルティが課せられます。
- 延滞税
- 無申告加算税
- 懲役刑
数千万円レベルの脱税をしない限り、さすがに懲役刑は課せられないとされていますが、延滞税・無申告課税などの「税金としてのペナルティ」は結構あっさり発生します。
また、「脱税したけれど全然バレない!」と油断していると、数年後に「数年分のペナルティ」が一気に課せられる可能性もあります。
無用なリスクを背負う必要はありません。
素直に税金を支払いましょう。